君が代とラグビー日本代表における良質なハイブリッド
歌詞は、平安朝時代の文徳天皇の皇子・惟喬親王に仕えていた木地師が詠んだ和歌が元になっている。親王の命を受け、良材を求めて各地を訪ね歩いていた際、谷間の渓流に山積していた不思議な「石」を発見する。「これは珍しい石。めでたい石である」と、見たまま、感じたままを詠んだのが「君が代」のオリジナルなのである。
ラグビー日本代表の面々は、宮崎県にある日本最大級のさざれ石を見学したそうだ。学術名・石灰質角れき岩。崖から崩れ落ちた石灰岩のかけらや小石が積み重なり、そこに長い年月をかけて雨水によって溶け出した石灰分が流れ込み、ついにはひと塊の岩(巌)になった――。
日本ラグビーの歴史はさざれ石のごとく、強固な巌となりて、なおも時を刻んでいくのである。
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