ヤクルト奥川が“慎重発言”徹底 未完成の自覚と伸びしろ
「新しいステージで初めてのことばかりと思いますが、しっかり投げて充実した一年にしたい」
5日、ヤクルト1位の奥川恭伸(星稜)が埼玉県戸田市の選手寮に入寮し、こう抱負を語った。
人生初の1人暮らしとなる黄金ルーキーは、元日を除いてトレーニングを積んできた。7日から始まる新人合同自主トレに向けて、準備万端といった様子だった。
■「2ケタ勝利」可能との評価が定着
周囲の期待は大きい。
昨年は春夏甲子園に連続出場し、夏は準優勝。U18W杯(韓国)ではカナダ相手に7回18奪三振の快投を見せ、メジャースカウトたちの度肝を抜いた。同期であるロッテ1位の163キロ右腕・佐々木朗希(大船渡)よりも「完成度が高い」と言われ、「1年目からいきなり2ケタ勝利する」と、即戦力として評価する向きが多い。
「最速154キロを誇るストレートはもちろん、打者の手元で鋭く曲がるカット気味のスライダーがいい。プロの打者も捉えるのに苦労するはずです。低めへの制球力はあるし、左打者の内角にもしっかり投げ切れる。打者の反応を見ながら、投球に強弱もつけることができる。ヤクルトは、昨季のチーム防御率が4・78と12球団ワースト。いきなり開幕ローテ入りしても不思議ではないくらいの技術は持ち合わせている」