5投手にメジャー挑戦の目も…エース級評価は1人もいない
「今年は忙しくなりそうですね」
年明け、日本の情報提供者から電話がかかってきた。
秋山がレッズ、筒香がレイズ、山口がブルージェイズに入団したこのオフに続き、今年は巨人の菅野智之(30)、ソフトバンクの千賀滉大(26)、DeNAの山崎康晃(27)、日本ハムの有原航平(27)、ロッテの石川歩(31)と、投手だけで5人が海を渡るかもしれないという。
少しでも高いステージで自分の実力を試したいと思うのは、アスリートの本能でもある。メジャー挑戦という欲を持つのは自由だが、必ずしも本人が希望するような条件で受け入れてもらえるわけではない。
重要なのはストライクゾーンの四隅をつける速球の制球力と、絶対的な武器になる変化球を備えていること。162試合のシーズンを乗り切る体力、最低限の球速があることなどは前提だが、メジャーでもエース級の評価を受ける投手はみな速球の制球力と絶対的な変化球を持ち合わせている。
5人の中には、わたしが実際に日本で見た投手もいれば、そうでない投手もいる。なので情報提供者と電話で意見をすり合わせてみたが、現時点でエース級の評価を得そうな投手はひとりもいなかった。課題を抱えていたり、今年の結果次第という条件付きだったりするからだ。