東京五輪は厚底OK?マラソンの魅力を台無しにする記録偏重

公開日: 更新日:

 本当にこれでいいのか。

 陸上の長距離選手の記録を伸ばすと話題になっているナイキ社の厚底シューズの規制問題について、英ガーディアン紙(電子版)は29日、世界陸連が東京五輪終了後までは禁止しない見通しであると報じた。同紙によれば世界陸連は31日に見解を明らかにする予定だという。

 このシューズは、靴底に反発力のあるカーボンファイバー製のプレートを内蔵。クッション性と高い反発力から推進力が生まれやすい構造になっているのだが、「こんなシューズを履いて走ることをマラソンと呼べるのだろうか」という声が専門家の間でも少なくない。

■究極は裸足のアベベ

 42.195キロの長距離を走るマラソンは、自らの体力だけで勝負する競技だ。究極は1960年ローマ五輪でアッピア街道の石畳を裸足で走り抜き、金メダルを取ったアベベ・ビキラ(エチオピア)だろう。

 ところが昨今は、バネの効いた軽量素材のシューズが開発され、「用具」の力を借りて記録を伸ばしている。賞金レースがそれに拍車をかけている。スポーツライターの工藤健策氏が言う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇