木更津総合・篠木 右腕とボールが吹っ飛ぶような腕の振り
■課題は「体力と体格」
今後の課題については、「体力と体格」だと、安倍氏は指摘する。
「体力に関しては、試合では5~6イニング目まではケチのつけようがない投球をするのですが、終盤に差し掛かると球にバラツキが出ることがある。安定して長いイニングが投げられるスタミナを身につけられるかでしょう」
もう一つの課題、体格面はどうか。
「1年秋、2年夏、2年秋と3回、篠木が投げた試合を見ていますが、マウンドでの後ろ姿を見ても、腰回りや(太ももにある)大腿二頭筋の大きさにあまり変化が感じられない。練習しすぎているのか、体が大きくなりづらい体質なのか、などといろんなことを考えてしまうのですが、何より気をつけてほしいのが故障です。まるで右腕とボールが一緒に吹っ飛んでいくかのような腕の振りは、もろ刃の剣といっていい。故障しないかな、大丈夫かなと、見ていてハラハラするくらいです。そんな未完成の状態だからこそ、大きな可能性と魅力を感じます。体重が75キロくらいまで体が大きくなったときに、どれくらい凄い球を投げるのか。あと4~5キロは球速が増してきて、オリックスの山本由伸のように、ストレートで空振り三振を取れる投手になるのではないか――。今後がとても楽しみな投手です」
(次回は桜井亨佑・習志野・一塁手)
○しのぎ・けんたろう 群馬県生まれ。177センチ、68キロ。右投げ左打ち。