矢野阪神に燻る3つの火種…巨人に開幕3連敗で不穏な空気が
「V率0%」――。
22日付のスポーツ紙には、こんな衝撃的な見出しが躍った。
巨人相手に開幕3連敗を喫した矢野阪神は、12球団で唯一、未勝利で単独最下位。過去に開幕3連敗を喫して優勝したケースは一度もないのだ。開幕早々、苦境に追い込まれる中、球団内部には早くも不穏な空気が漂い始めた。
■ボーア不発で現場とフロントの内紛勃発
開幕3連戦で12タコに終わった新助っ人・ボーア(32=エンゼルス)。メジャー通算92本塁打の実績があり、2・75億円という破格の年俸で獲得した大砲候補は、3度の満塁機に凡退したばかりか、左腕に対しては入団以降、練習試合も含めて23打席連続無安打。評論家諸氏による酷評も相次いでいる。
開幕3連戦でボーアの実力を判断するのは、あまりに早計だが、矢野監督は開幕4番を任せたこの助っ人を、3戦目にして6番に下げた。放送関係者がこう話す。
「阪神の首脳陣はそもそも外野の声を気にし過ぎるせいか、助っ人の見切りが早い。ただ、それにしても矢野監督がボーアを4番から外すタイミングは早過ぎる。楽に打たせようという配慮もあるのでしょうが、要するにボーアの能力を信用できないのでしょう。何しろ、近年は助っ人野手の失敗が続いていますからね」
一方のフロントは、大金をかけて獲得した助っ人が働かないことで、自分たちの責任問題に発展することは避けたい。だからなのか、親会社や球団の一部では早くも、矢野采配に疑問の声が上がっているという。
「開幕戦は好投していた先発の西を、6回97球で降板させて逆転負けを喫した。貧打も深刻で、3試合で4点しか取っていない。大山ら期待の若手も思ったように伸びず、元気がない。それもこれも、矢野監督のハンドリングの拙さが原因というわけです」(前出の関係者)
かくして、早くも現場とフロントによる責任のなすり付け合いが始まったというのだ。