著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

コミッショナーが人種差別反対運動を静観する米球界の危機

公開日: 更新日:

 意図的であるか否かは別として、選手や一部の経営陣と大リーグ機構側やその他の球団幹部が役割を分担しているなら、マンフレッドらの曖昧さも作戦のひとつだろう。

 しかし、密接な関係にあるトランプ政権の意向を尊重するかのように明確な方針を打ち出さないままであれば、「球界首脳は差別を助長している」と批判を受けかねない。「開幕問題」を解決した球界は新たな問題に直面しているのである。

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