虎ボーアが2本目の満塁弾 史上最強助っ人バースとの共通点
28日のヤクルト戦、阪神のボーア(32)が7号満塁弾を放った。開幕3戦目に矢野監督から4番失格の烙印を押された助っ人は、開幕から1カ月強で7本塁打。たびたび比較される史上最強助っ人のバースにはまだまだ及ばないが、バースも来日1年目は前半戦の2カ月半で9本塁打だった(後半戦で26本塁打)。本塁打のペースだけならバースを上回る。
そんなボーアについて、阪神内では「日本に適応しようとする姿勢は、バースとよく似ている」との声がある。ボーアは来日以降、日本語の家庭教師をつけて勉強。入団前はエンゼルス時代に同僚だった大谷から日本野球についてアドバイスをもらい、入団後もチームメートやコーチの助言に聞く耳も持っているようだ。当初は引っ張り一辺倒だったが、コーチの指導で、練習では逆方向を意識して打つようになった。
かつて阪神で広報部長などを務めた本間勝氏は以前、日刊ゲンダイの連載でバースについて「努力の人」と、こう記している。
「日本人選手に交じって積極的に日本語を覚えようとし、チームメートと将棋を指したこともあった。もともとスイングが速い方ではなく、スピードボールにめっぽう強いというわけではなかったと思います。おまけに足も速くない。でも、打てなかった日は、必ずといっていいほど宿舎の自室に通訳を呼んでいました。そして新聞紙を丸めたボールをトスしてもらい、フォームのブレを修正していたのです」
ボーアはこの日、苦手とする左腕(中沢)から適時打を放つなど、徐々に日本野球に適応しつつあるといっていい。近年の阪神は助っ人野手の失敗が多いが、ひとまず大失敗は回避できそうだ。