ディプラン1回KOも G阿部二軍監督のドミニカ選手育成計画
入団してから仕込む方向にシフト
巨人は大枚をはたいた助っ人補強がなかなか当たらない球団である。昨季獲得したクック、ビヤヌエバが期待外れに終わり、原監督は「ウチは外国人がどうもねえ……」と盛んに嘆いていた。
今季の新外国人には、年俸3億4000万円のサンチェス、同2億7000万円のパーラがいるが、ともに故障のため離脱中。パーラは打率・289とまずまずだが、2年契約を結び、三顧の礼で迎えられたサンチェスは3勝(2敗)止まり。菅野とのダブルエースという期待通りの働きはできていない。
だからだろう。最近はドミニカで原石を発掘し、巨人に入ってから仕込む方向にシフトしつつあるようだ。
「安い育成契約なら、多少多めに連れてきても、リスクが少ない。かつて中日の森監督が毎年秋にドミニカに渡り、自ら格安で優良助っ人を発掘した上で育成もしていた。その森氏が去った中日は、助っ人獲得ルートをキューバにシフト。そこで巨人は昨オフに森氏の右腕だったデニー氏を球団に引き入れるなど、ドミニカ森ルートをそのまま引き取ってしまおうという魂胆というか狙いが見え隠れします」(球界関係者)
今や左腕エースに成長したメルセデス、一軍に帯同しているモタも、現地のトライアウトで、まずは育成で採用された選手だ。現在のファームには、ラモス、ウレーニャといったドミニカ育成選手が控えている。
これまで中日、広島の独占に近かった市場に殴り込みをかける巨人。阿部二軍監督もダイヤの原石市場に注目しており、原監督の3年契約が切れる2021年オフ、阿部二軍監督が晴れてバトンを受け継ぐ頃には、二、三軍のファームにはドミニカ人選手があふれ返っているかもしれない。