東京で秋季大会予選始まる 囁かれる“隠れシード”とは
「最大の理由は1次予選で私立の強豪校同士が対戦する機会が少ないことでしょう。東京では当番校制度(24校)というのがあり、自分の学校のグラウンドを1次予選の会場に提供して試合できる代わり、部員がボールボーイやスコアボードなどの手伝いをするわけですが、当番校になれるような公式戦ができる広いグラウンドと、レギュラー以外で手伝いができる多くの部員をそろえた野球部はほとんどが私立の強豪校。つまり、おのずと当番校は固定化されるわけで、二松学舎のようにグラウンドが都外にあるケースは別として、1次予選で強豪校同士が当たることはまずない。秋季大会の1次予選1回戦で『早実対帝京』なんて聞いたことがないでしょう。都内の球児の間で、当番校が『隠れシード』と呼ばれているのもそのためです。『結局は本大会で強豪校同士はぶつかるのだから、当番校にアドバンテージはない』という意見もありますが、仮に1次予選の1つのブロックに私立の強豪校が集中しつぶし合う展開になったら、どうなるか。間違いなく、今よりも本大会に進出する都立高は増えるだろうし、結果も変わるでしょう」
本来は夏予選のように公の球場を使う方がいいが、予算や人員配置の面で難しいのだろう。いずれにしても、球児から不公平感が出ないよう考えてもらいたいものだ。