阪神フロントが「落合監督」を招聘することは絶対にない

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抵抗勢力の存在

阪神の幹部は阪神電鉄からの出向組。鉄道会社である阪神は安全運転が第一。斬新な企画を取り入れるなど、冒険による失点は致命傷になりかねない。何か問題を起こせば出世に響くため、とにかく波風を立てたくない。仮に落合さんが来たら、野村、星野時代と同様、管理部門、編成部門にメスを入れようとするだろう。そうなれば、既得権益を守りたい古株のフロントが黙っていない。波紋を呼ぶのは必至だ。コトを荒立てたくない幹部は、これまでのやり方がおかしいと思っても、古株の言い分を受け入れる図式が出来上がっている。そうすれば揉め事は起きないし、自分たちのことも立ててくれるからね。今の揚塩体制は抵抗勢力となる現場上がりの人間たちからチヤホヤされ、手のひらで転がされるばかり。改革する気などサラサラない。落合さんのような劇薬はむしろやっかいで迷惑。その気があれば、選手のモラル欠如を招いた管理部門や失敗続きの外国人選手の調査部門をとっくにテコ入れしているよ」(前出の関係者)

 実際、今回の選手、スタッフの大量感染において、選手による内規違反があったにもかかわらず、選手や管理部門のフロントに何らかの処分を下したとの発表はない。しかも、揚塩社長は1回目の感染者が出た3月とは違い記者会見すら開かず、記者対応は球団本部長や総務本部長に“丸投げ”。経営トップとしての資質を問う声すらある。チームが低迷したり、トラブルが起きたりしても、フロントが「監督の問題、育成の問題」と責任を現場になすり付けることは日常茶飯事。親会社もそれをよしとするような風潮があり、監督の首をすげ替えるだけで責任の所在を曖昧にしてきた。

「一昨年、最下位に低迷した金本監督を解任したのもその延長線です」(前出の関係者)

 2005年以降優勝から遠ざかる中、阪神のフロントはナアナアのぬるま湯体質にむしばまれている。(つづく)

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