森人脈の“怪しすぎる財団” 辞任でも消えない利権のニオイ
斉木議員が連絡先を入手して電話をかけてもなかなかつながらず、7回目でようやく通じたが、先方の職員は「来られても困る」「すべて遠藤利明さんがやっているから、遠藤さんに聞いて欲しい」の一点張りだったという。そこで遠藤事務所に問い合わせたところ、「事務局に聞いてくれ」とたらい回し。斉木議員は「実際にどんな活動をしているのかも分からない」と指摘していたが、こういう怪しげな財団に東京五輪の剰余金が流れる可能性があるというのだ。
■五輪剰余金の受け皿に?
長野冬季五輪では45億円、平昌冬季五輪では62億円、夏季のロンドン五輪では46億円の剰余金があったとされる。
組織委の定款には、清算時の残余財産は評議員会の決議を経て「国」、もしくは、「地方公共団体」「公益法人」に贈与できるという規定がある。
「週刊新潮」(2020年2月13日号)によれば、「レガシーコミッション」の設立者は、森会長が代表理事を務める〈一般財団法人嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター〉で、「この新財団をゆくゆくは公益財団法人にして、東京五輪終了後の剰余金の受け皿にするのではないか」という文科省関係者のコメントも紹介していた。
不透明なのは後任会長人事だけではない。どこを掘っても森人脈と利権が根を張る「#モリンピック」。森氏が会長を辞任しても、利権構造は温存されるのか。国会は、もっとこの問題を詰めるべきだ。