初の世界女王狙う紀平に円熟味増したロシアベテラン勢の壁
ロシアスケート連盟は1日、3月開幕のフィギュアスケート世界選手権(スウェーデン)の代表を発表。女子では2019年GPファイナル2位のアンナ・シェルバコワ(16)、同3位のアレクサンドラ・トルソワ(16)の他、先のロシアカップファイナルでシニアトップの4位に入ったエリザベータ・トゥクタミシェワ(24)が選ばれた。
今回の世界選手権は22年北京冬季五輪の国別出場枠を争う。個人というよりも団体戦の意味合いが強いとはいえ、初の女王の座を狙う紀平梨花(18)に、ロシアのベテランスケーターが立ちはだかりそうだ。
トゥクタミシェワは11―12年にシニアに転向し、スケートカナダで女子史上初のデビュー戦初優勝の快挙を成し遂げた。その後も14年GPファイナル、15年世界選手権で頂点に立ちながらも、国内の選手層の厚さに阻まれて五輪出場を逃してきた。
ロシアでは20歳前後でリンクを離れる女子スケーターが少なくない中、トゥクタミシェワは地道にスケーティングと表現力を磨き続けた。今季はGPシリーズロシア杯を制するなど復活を遂げ、円熟味を増した演技は国内でも高く評価されている。
10代のスケーターのような大技はないものの、大人の演技で日本勢を圧倒しそうだ。