阪神藤浪の復活気配高まる“血染め投” 親指裂傷も4回1失点
今年はやっぱり一味違うかもしれない。
阪神の開幕投手に決まっている藤浪晋太郎(26)が19日、オリックス戦に先発。投球時に右手親指を裂傷し、予定していた球数を投げられなかったものの、開幕前最後の実戦を粘りの4回1失点投球で締めくくった。
投げるたびにズボンが血で染まった。初回、先頭打者にストレートの四球を与えた後、治療のために、いったんベンチ裏へ下がったが、指の傷は完全に塞がらない。このアクシデントが影響したのか、2番太田に安打を浴びると、4番モヤには先制適時打を許した。二回以降も毎回得点圏に走者を背負い、四回にはスッポ抜けた速球が立て続けに右打者の頭部、顔面付近をかすめ変化球を引っかけての暴投もあった。
藤浪は2016年8月、初回7失点でKOされ、当時阪神に在籍していたベテランの福留(現中日)に叱責された。18年7月にも1死しか取れずに降板している。近年の藤浪は、ただでさえ制球が安定しない上に、立ち上がりが悪いと立ち直ることができなかった。「ノーコン病」に苦しんだ姿がフラッシュバックしたムキもいただろうが、この日は結果的に1失点。出血、スッポ抜けボールがあっても、何とか踏ん張ったといっていい。