日本五輪代表は「コロナワクチン」打つも地獄打たずも地獄
選択の余地はないに等しいのか。
東京五輪に参加する選手や指導者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの接種が6月1日から始まる。海外遠征に出る選手は5月末に前倒しで受けられるそうだが、問題は6月に代表選考大会を控える競技団体だ。
例えば、体操の種目別選手権(高崎)は6月5、6日、新体操日本代表選考会(同)は19、20日に行われる。
陸上選手も大変だ。6月12、13日には日本選手権・混成競技(男子十種、女子七種=長野)、24~27日にはトラック・投てき競技(大阪)がある。
国際オリンピック委員会(IOC)から無償提供されるファイザー製のワクチンは2回接種が原則。1回目を打ってから2回目までは約3週間の間隔を要する。仮に6月1日に1回目を接種しても2回目は最短で21日。その間に選手たちは、走ったり、跳んだり、投げたりする。だるさや高熱といった副反応などのリスクを考慮し、陸上選手の接種は7月にずれ込む可能性もあるという。
東京五輪の開幕は7月23日。陸上競技で最も早く行われるのは7月30日の男子走り高跳び予選など6種目。7月に入ってから1回目の接種をしても日程上は問題ないが、副反応によるコンディションへの影響は誰にもわからない。そもそもスピード開発された今回のワクチンについては、専門家さえも未知な部分が多いのだ。