「カナダの上野由岐子」が姉という投手も…オリンピアンを身内に持つ大リーガーたち
今回の東京五輪に出場したソフトボール選手にも、メジャーリーグと関係の深い者がいる。カナダ代表のベテラン投手ダニエル・ローリーは2010年代の前半、ブルージェイズでサードのレギュラーとして活躍したブレット・ローリーの姉で、頭脳的な投球術を身に付けた「カナダの上野由岐子」のような存在だ。
米国代表の2番打者ジャネット・リードは夫のジェイクが下手投げのリリーフ投手で、7月6日にドジャースで待望のメジャーデビューを果たした。夫は苦労人で、プロ入り8年目でようやく実現したメジャー昇格だったので、妻としてはデビュー戦に駆けつけて夫の晴れ姿を目に焼き付けておきたかった。しかし、チームが五輪本番に向けたキャンプに入っていたため、抜け出すわけにいかず、後ろ髪を引かれる思いで東京に向かった。
オリンピックで結果を残したアスリートは、夫の収入を当てにする必要がなく、無名でも誠実な人間を結婚相手に選ぶ傾向にある。オリンピックのビーチバレー3大会連続金メダルのミスティ・メイは27歳までマイナーでくすぶっていたマット・トレーナー捕手と04年に結婚した。伴侶を得て奮起したトレーナーは打力が格段に向上し、翌年メジャーに定着して37歳までプレーを続けた。