ゴルフは飛距離を競うゲームでないことを世界中のプロが証明
ゴルフは飛距離を争うゲームではなく、ターゲットゲームであることが日米ツアーで見事に証明された。ファンの記憶に鮮明に残るのは、9月の「日本女子プロゴルフ選手権」(茨城・静ヒルズCC)である。
先の東京五輪で銀メダルを獲得した稲見萌寧(22)が、池や硬いグリーンに多くの選手が苦しむ中、点と点をつなぐ正確なプレーでコースを攻め続けて、大会レコードの通算19アンダーで圧勝した。賞金ランクだけでなく名実ともにナンバーワンに上り詰めたといえる。
特筆すべきは稲見がパワーゴルフではないことだ。ドライバー平均飛距離239.25ヤードはランク31位。だが、パーオン率75.42%、パーセーブ率90.47%、パーブレーク率20.83%はいずれも1位。平均パット数1.76も4位である。
飛ばない代わりに、ショットの正確性や小技のうまさを如実に物語っている。
一方、今年未勝利の原英莉花(22)と比べるとよくわかる。
■大きなカギ握るショット力とパッティング