阪神は14年以来の5部門タイトル獲得 個人成績に見える日本人優位の傾向
3人とも、それぞれのチームがドラフトで獲得して、その後もしっかり育成した生え抜きの日本人スターである。
それにしても、今季の個人打撃成績は日本人の活躍が目覚ましい。打率ランキングは両リーグともにトップ10入り全員が日本人で、30本塁打以上の打者(セ4人、パ1人)、100打点以上の打者(セ3人、パ0人)も全員が日本人だ。セでは先述の鈴木、村上、岡本の他に山田哲人(ヤクルト)が34本塁打、101打点とさすがの成績を残し、パではオリックスを優勝に導いた2人の主砲、吉田正尚(首位打者)と杉本裕太郎(本塁打王)の活躍が目立った。外国人選手で今年それなりの成績をおさめたのはDeNAのオースティンとロッテのレアードだが、それでも際立った成績はひとつも残せなかった。
この日本人優位の傾向だが、実は投手成績にも表れている。セ・パともに規定投球回数に到達した投手(セ9人、パ14人)は全員日本人。つまり今季の先発投手は日本人が完全優位で、中でもオリックスのエース・山本由伸は両リーグ通じて圧倒的な成績を残した。
この傾向は喜ばしいことかもしれないが、外国人選手の爆発力もプロ野球の醍醐味だけに、少し物足りない気もする。幼いころにバースやクロマティ、ブーマー、リー兄弟などに胸を躍らせた自分としては、憎らしいほど圧倒的なパワーを持つ新たな外国人選手の出現にも期待したい。