井岡一翔を唖然とさせた“尿冷蔵庫保管騒動”から1年 JBCのドーピング検査体制を事務局長に直撃
ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(32)が大晦日に4度目の防衛戦に臨む。
井岡は昨年の大晦日の防衛戦がきっかけで人生を揺るがす大事件を経験している。ドーピング検査の“誤判定”で自身の尿から大麻物質の陽性反応が検出されたからだ。
原因は日本ボクシングコミッション(JBC)のずさんな検査体制にあった。本来ならば採取した検体は「温度変化のような要因による検体の劣化のおそれを最小化する方法」で「可能な限り早急に」検査機関に搬送すべきだが、JBCはあろうことか一職員の自宅冷蔵庫に5日間も検体を保管させていたのだ。それにより尿が劣化、検査結果に狂いが生じた。
事の真相を知った井岡は「唖然とした」と怒りをにじませ、選手が安心して競技に集中できるようドーピング規定の整備を訴えていた。
忌まわしい出来事から1年。“因縁の日”の試合に臨むわけだが、JBCの検査体制はどうなっているのか。
「あの一件で多くの方からご指摘いただいたところを正すよう、誠心誠意、取り組んでおります」と、JBCの成富毅事務局長はこう続ける。