<12>富士急の看板と「黄色いジャンパー」の重圧に苦悩した

実力が追い付かず…（筆者）／（Ｃ）共同通信社

　そういえば、女子選手の多い富士急と男子選手の多い日大は同じリンクを使うことが多かった。日大男子と富士急女子がしゃべっていると、長田監督の目がギラリ。「しゃべっていないで練習しろ！」と喝を食らうこともあった。

　ちなみに富士急スケート部は恋愛禁止。でも、こっそり破っている選手も。あるとき、後輩が街のレストランで人目を忍んでデートをしていた。すると、後ろから刺さるような視線。振り返ると、そこにはひとりで食事をする監督がいたという。「おまえもいたのか」としらじらしい監督。張り込み記者もビックリの執念だ。