高梨沙羅の五輪に度重なる不運 女子ジャンプの申し子はルール変更に泣かされ続けてきた
「ウインドファクター」は、向かい風だと減点、追い風だと加点されるが、ジャンプ選手にとって、追い風は飛距離が伸びず、飛型点を左右するテレマークの姿勢が取りにくいという。ソチ五輪の高梨は、ジャンプ1回目の「ウインドファクター」が全選手中最高の3.1。つまり、それだけ追い風が強く、飛距離、飛型の両ポイントが伸び悩む原因になったわけだ。
ジャンプのルール変更で思い出されるのは、長野五輪で「日の丸飛行隊」が金メダルを獲得した後、スキー板の長さの規定が変わり、日本勢の成績が突然、失速する事態に陥ったことだろう。
今回問題となったスーツ規定の導入が決まったのは2012年だが、海外の報道だと「従来の検査方法とは違っていた」との指摘もある。
<高梨選手、泣く必要はないよ><まだまだ、これから>
競技の公平性を保つのは必要とはいえ、それまでのゴールポストの位置が説明もなく変わるような変更も「ルール」と言うのだろうか。