福岡国際マラソン「復活」にこれだけの疑問 昨年終幕のはずが…なぜ?
昨年の75回大会を最後に幕を閉じた福岡国際マラソンの「復活」が決まった。
1947年創設のこの大会は数々の名勝負が繰り広げられてきたが、近年はトップ選手の出場が激減。テレビ視聴率が低下し、財政難に陥った。一方、最近は一部のエリート選手だけでなく、数万人規模の市民参加型レースが主流になってきた。こちらはマラソンブームに乗り、「参加料」という安定収入が見込めることが大きい。
福岡の市民マラソンといえば、福岡市と糸島市が主催する11月の福岡マラソンがある。新たな福岡国際はこの大会と統合せず、従来通り男子のトップ選手のみの参加となる。大丈夫なのか?
実業団OBが言う。
「実業団のトップ選手が福岡国際にソッポを向くのは、約1カ月後に、実業団が最も力を入れる元日の『ニューイヤー駅伝』があるからです。監督も、選手を走らせたくないのが本音です。開催月を変更できないなら、ニンジン(高額賞金)をブラ下げるしかないでしょう」
国内の二流選手しか出てこないなら、海外選手がいる。先日の東京マラソンは世界記録保持者で五輪2連覇のキプチョゲに1億円ともいわれる出場料を払って招待し、自身が持つ世界記録(2時間1分39秒)に迫る異次元の走り(2時間2分40秒)が注目された。