著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

投手大谷が「1イニング4奪三振」を記録する日…エンゼルス捕手の拙守は改善されず

公開日: 更新日:

 これは投手がスプリット(フォーク)、チェンジアップなどの「落ちる系の変化球」を決め球にし、なおかつ捕手の守備力に難がある場合に生じる。日本人投手ではフォークを武器にする大魔神佐々木主浩が03年に記録した。

 この珍記録を近々やる可能性があると思われているのは大谷翔平だ。なぜなら今季の大谷は暴投の数が多くシーズンの4分の1を経過した時点ですでにリーグ最多の6個記録しているからだ。

 もし、今季大谷が「1イニング4奪三振」を記録すれば、メディアは新たな伝説ができたと騒ぐだろうが、単純に喜ぶのは愚の骨頂である。これは捕手の拙守に足を引っ張られ続けていることを示す何よりの証左でもあるからだ。

 エンゼルスは守備力より打撃優先で捕手を起用しているため、大谷は捕手の拙守にたびたび足を引っ張られてきた。その状況は改善されるどころか、ますますひどくなり、今季はワイルドピッチを昨年の2倍以上のペースで出している。一日も早く昨年並みのペースに戻さないと、疲労が出るシーズン後半に入って大きなマイナス要因になりかねない。メジャー入りした18年の前半、大谷は守備力の高いマルドナードの好リードと巧みな捕球術に大いに助けられ好投を続けた。球団が捕手の補強に動き、状況が改善されればいいのだが……。

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