「チャンスでからっきし」の悪評吹き飛ばす 日本ハム5年目清宮に“一流打者”の指標
12日の中日戦で、1点リードの六回1死二塁から中前適時打を放ち、試合を決定づけたのが「3番・一塁」で先発したプロ5年目の清宮幸太郎(22)だ。
清宮といえば、チャンスにめっきり弱いことで知られる。このところ中軸に置かれていることもあり、なにかと好機で打席が回ってくるも結果が振るわず、得点圏打率は.196。無死満塁などのチャンスで見逃し三振に倒れることも多く、当初は「ああいうところをバチーンと一発で仕留めてくれたら、こっちはもう笑顔でうれしい」などと穏やかに見守っていた新庄剛志監督(50)だが、5月になると「バットを振らないと一生結果が出ない」「一軍に残りたいという姿勢が全く見えない」と、カミナリを落とすようになった。新庄監督の叱責も相まり、情けない姿ばかりがフォーカスされている。
ところが、だ。そんな清宮が実は優れた打者であることを示す指標がある。交流戦は出場した18試合で8二塁打と3本塁打を含む18安打で打率.323、8四球、6打点、12得点。9割で一流打者とされるOPS(出塁率+長打率)は.991で、松本(.875)や野村(.748)を大きく引き離し、12得点と合わせてチームトップの数字を叩き出している。