ボロボロだった渋野日向子が突然“豹変”したワケ 全英女子8バーディー単独首位発進!
【全英女子オープン】第1日
同一人物とは思えない完璧に近い内容だった。
直近8試合で6度の予選落ちとスランプに苦しんでいた渋野日向子(23)が、出だしの3連続を含む8バーディー、2ボギーの65をマーク。2019年大会の覇者が、女子の全英初開催となった名門リンクスで6アンダー単独首位の好スタートを切った。
現地時間朝7時30分ごろ、1番ティーに立った時は雨が降っており、気温12度、南西の風4メートル。体にカイロを貼り、両手には防寒手袋をはめていた。リンクス特有の厳しい荒天が心配されたが、ミュアフィールドでは難しいといわれる1番で、微妙なタッチが要求される7メートルの下りスライスラインのバーディーパットを沈めて勢いに乗った。
雨がやんだ2番は2.5メートルのフックラインを読み切りカップイン。3番はピン手前10センチにつけるOKバーディー。3ホールで3アンダーまでスコアを伸ばす。4番の3パットボギーは直後の5番パー5でバウンスバック。9番パー5も2オン2パットのバーディーで前半32で折り返した。
後半もティーショットが安定し、手堅くスコアを伸ばした。
この日はスイングに迷いがなくクラブがよく振れていた。フェアウエーが硬く、ランも出たが、ティーショットの平均飛距離は261ヤード。フェアウエーを外したのは2回。曲げたとはいえファーストカットで2打目に大きな影響はなく、名物のポットバンカーには一度もつかまらなかった。
予選落ちが続いた最近は、ショットを曲げることを怖がり、スイングが小さくなり飛距離も落ちていた。グリーン上でも弱気なパットが目立ち、予選落ちばかり気にして持ち味である攻撃的なプレーは影を潜めていた。それが突然の大爆発だ。