高松商・浅野の“清宮超え”高校生最多ドラ1位指名に現実味!打率7割3本塁打で評価さらに上昇
「後悔はないです」
高校最後の夏の終わりにも涙はなかった。
18日、接戦の末に近江(滋賀)に敗れた今秋ドラフト1位候補の高松商の外野手・浅野翔吾(香川=3年)のことだ。
“怪物”と評されるにふさわしい結果を残した。「1番・中堅」でスタメン出場したこの日、初対決となったドラフト候補右腕の山田陽翔(3年)相手に、一発を含む3打数3安打1四球と力を見せつけた。
初回、変化球にうまくバットを合わせて左翼線へ二塁打を放つと、三回1死一塁の場面で回ってきた第2打席、146キロ直球を弾丸ライナーでバックスクリーンへ突き刺した。ファンとスカウトのド肝を抜く今大会3本目、高校通算67号となる一発に、「完璧でした。打った瞬間? そうです」と胸を張った。
大会通算で10打数7安打の打率.700、3本塁打、6打点、2盗塁。昨夏の1本塁打と合わせて甲子園通算4本塁打は史上10人目の記録だ。試合後、プロ志望届を提出する意向を表明し、「(171センチと)体は小さいですけど、パンチ力はあると思うので、本塁打打者というよりは中距離打者として強い打球を打ち、チャンスをつくれるような打者になりたいです」と、次のステージを見据えた。
■1位指名報道めぐり阪神がスポーツメディアに抗議
もともとプロの評価は高かったが、この夏でさらに株を上げた。多くの球団が「1位でないと取れない」と口を揃える中、「右の強打者」が補強ポイントであり、浅野を1位候補に挙げる阪神とスポーツメディアの間でひと悶着あったという。アマ野球に詳しい球界OBが明かす。
「阪神は12日にスカウト会議を開き、13日にすべての出場校が初戦を終えたタイミングで畑山統括スカウトが取材対応した。その際、浅野に関して、内野の経験はないものの、内野起用の可能性も探っている、というニュアンスの話をしたそうです。それを受けて一部スポーツメディアが『内野転向視野にドラフト1位候補に』と書いたのですが、球団はその記事に対して抗議。記事はネットから削除されました」