U18W杯・馬淵監督が一転…近江・山田への「二刀流フル回転」指令にプロがやきもき
9日に米フロリダで開幕するU18W杯。
2019年大会で日本は5位に終わった。チームは当時、佐々木朗希(20=ロッテ)や奥川恭伸(21=ヤクルト)など逸材を擁していたが、貧打に喘いだのが原因だ。例年、普段は使わない木製バットへの対応が課題になっている。
そこで、投打の二刀流でプロから注目を集める主将・山田陽翔(近江)だ。馬淵史郎監督(66)は当初、「山田君はピッチャーだけでやってもらいたい。抑え的な仕事を」と話していたが、ここにきて一転。3日の練習試合(対早大)に代打で登場し、左翼へ大飛球を放った日本の主将について、本番での野手起用だけでなく、「山田よりいい投手はいない。メダルが懸かる最後の試合なら頭(先発)から行く可能性はある」と、フル回転を示唆した。
山田も「二刀流は尊敬する大谷(翔平)さんがやられている。超一流の選手に近付けるように頑張りたい」と、まんざらでもない様子だったが、これに悲鳴を上げているのがプロのスカウトたちだ。
ただでさえ二刀流は他の選手より体への負担が大きい。しかも山田は今夏の甲子園で準決勝まで全5試合に先発、初戦から9日間で計644球も投げており、疲労の蓄積が懸念される。
山田はスカウトによって投打の評価が分かれる選手だ。両方を見れるに越したことはないが、酷使でぶっ壊れることだけは避けてほしいというのが本音だろう。