平戸海雄貴は近年では珍しくなった中卒力士 その並外れた努力と根性
相撲の取り口も決して器用ではない。決まり手は寄り切り、押し出し、寄り倒しがほとんど。愚直なまでに前に出る相撲が持ち味で、本人も「引いたら負けだと思っている」と話している。
「基本、押し相撲の力士。頭から低く当たって、前みつに手をかけてガンガン突き進む。ただ、なぜか当たってから上体が反ってしまう癖がある。小兵であの癖はよろしくないが、今のところ欠点と呼べる欠点はそれくらい。体重もこれ以上増やす必要はないし、後は素早い動きに磨きをかければもっと上を目指せます」(若手親方)
昨年は慕っていた兄弟子・響龍が取組中に頭を打って入院。順調な回復を見せていたが、その直後に急死。十両昇進を決めた平戸海は亡き先輩のLINEに、「おかげさまで上がりました」とメッセージを送った。
兄弟子の分まで、行けるところまで突っ走る──。
▽平戸海雄貴(ひらどうみ・ゆうき)
●本名は坂口雄貴
●2000年4月、長崎県平戸市出身
●178センチ、135キロ
●最高位は現在
●若々しい取り口は北の富士氏や若乃花氏ら元横綱からも絶賛されている