山下美夢有が最年少記録更新で年間女王タイトル…それでも物足りないのはナゼ?
「そこそこの安定感はあるけれど、プロとしての強烈な魅力という点では印象が薄い。その点、渋野日向子は予選落ちも多いけれど、メジャーになると優勝争いに顔を出す意外性もあって、“やっぱりすごいな”という強烈な感動を与えてくれる。しかも海外挑戦へのスタンスも渋野とでは180度違い、山下は資格がありながら全英女子オープンの1試合しか出場しなかった。だから山下のゴルフからはワクワク感が伝わってこない。そもそもファンの間にも年間女王というタイトルへの関心も薄れているかもしれません。プロは、記録よりも記憶に残るプレーを見せるほうがはるかに大事です」
山下のスタッツを見れば、平均バーディー数1位、パーブレーク率1位、パーオン率2位、パーセーブ率2位、リカバリー率4位と好成績だ。しかしランクはいずれも相対的なもので、日本女子ツアー全体のレベルが低下していれば世界レベルの実力が反映されているとは言い難い。
昨季は稲見萌寧、その前は鈴木愛とツアーを代表する顔がコロコロ変わるようでは、「いったいどうなっているんだ?」「真の実力者はいないのか?」と、女子プロに対する不信感も生まれてくる。
それにしてもタイトルの行方が2試合残して決まってしまい、今季女子ツアーの関心も見どころもジ・エンドだ。