伊勢ケ浜親方の不徳…弟子の暴力を協会に報告せず理事辞任 日馬富士暴力事件に学ばず

公開日: 更新日:

 そもそも、被害者はおろか、弟弟子への暴力を見ていた他の弟子が親方に相談することもなかったというのだから、完全に信頼関係の欠如だ。

 親方のひとりは「あの人はそういう人なんで……」と、こう話す。

「基本、弟子が暴力を訴えても、『いちいちオレに言ってくるな』と、取り合わない。だから、弟子も師匠には何も期待していないわけです。それでいて、『どんな力士でも、オレのところに連れてきたら3年で幕内にしてやるぞ』と吹聴している。確かに過去には元横綱日馬富士、元関脇安美錦(現・安治川親方)、現在は横綱照ノ富士をはじめ、幕内に計4人の力士を輩出するなど育成手腕には長けている。ただ、それをハナにかけているのもまた事実。八角理事長に『1期でいいからオレを理事長に』と迫ったというウワサもある」

 そもそも、2017年には弟子の日馬富士による力士暴行事件があった。あれだけ世間を騒がせながら、協会の掲げている暴力根絶のために弟子を教育しているとは到底思えない。

「そうしたところも、親族の安治川親方が離れた理由ではないか。彼は伊勢ケ浜親方のいとこの息子という関係。後継者とみなされていたが、12月1日付で独立した。いくら横綱照ノ富士が日本国籍を取得したとはいえ、親族がいる以上はそっちに部屋を継承させるのが普通ですよ。伊勢ケ浜親方は金遣いも荒いともっぱらで、安治川親方も嫌気がさしたのか……」(前出の親方)

 弟子の暴力を知りながら止めない親方は、指導者失格と言わざるを得ない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…