青学大は箱根駅伝連覇狙うも3位と“惨敗”…原晋監督は訴えてきた「改革案」も小休止
■勝つことで改革案を聞いてもらえる
その「来年」の箱根駅伝は、100回の記念大会として「日本学生陸上競技男子登録者」に門戸が解放される。シードされる10大学以外の10大学を決める予選会に全国の大学が参加できるのだ。
原監督は、2015年の日刊ゲンダイの連載で「箱根駅伝は<日本国民の公共財>なのに関東ローカルとして牛耳られたまま。陸上界の将来の地方創生のために全国の大学にチャンスを与えるべき」といち早く訴えた。
なかなか実現にいたらず、次回の門戸開放にしても、記念大会による限定的なもの。かねてから「勝つことで改革案を聞いてもらえる」と繰り返してきた原監督にとって、この日の敗戦は発言力低下につながりかねない。
レース後、日刊ゲンダイの直撃にこう答えた。
「これまで箱根駅伝の主役になることで過激なことも言えた。先日、中学陸上部の関係者が『運動能力の高い子が野球やサッカーに流れる』と危機感を露わにしていた。サッカーのW杯を見ましたが、魅力的なスポーツの上に億単位の年俸をもらえる。中学生たちに『サッカー選手を目指そう』というモチベーションになる。陸上界も魅力的なコンテンツを積極的に発信すべき。私自身も記念大会にリベンジし、今後も箱根駅伝の改革案を訴え続けていきます」
陸上界の発展のためにも「王者」の座を取り戻さなければならない。