中日・涌井秀章が明かす“電撃トレード”の舞台裏と立浪監督の期待
昨オフ、楽天から中日にトレードで移籍。NPB史上初となる3球団で最多勝を獲得した通算154勝右腕はキャンプで黙々と、昨季から取り組む新フォーム固めに精を出している。立浪和義監督からは「素晴らしい投手」と評価された上で、「(若手は)練習姿勢から見て何か感じて、学んでほしい」と期待を寄せられている。トレードが決まった際の心境や、キャンプでの取り組みなどについて話を聞いた。
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──スポーツ紙のインタビューでは、楽天の石井監督からトレードを受け入れるかどうか、事前に意思確認されたと話していました。あらためて、移籍を決断した際の心境は?
「トレードの話をもらったということは、ドラゴンズから(自分を)欲しいと言われたということ。そうやって言われたらやっぱり、選手としては心が動きます。それが一番の理由です。楽しそうだなっていうのもあった。奥さんに相談すると、すごく、『いいんじゃない?』って言ってくれました。(ロッテで2015年から3年間、投手コーチとして接した)落合英二さん(現・中日ヘッド兼投手コーチ)がいたのも理由のひとつです」
──西武、ロッテ、楽天とパ・リーグを渡り歩き、初めてのセ球団。
「交流戦とかでやっているから、リーグの意識は全然なかったです。まったく対戦していないとかだったら戸惑いはあると思うんですけど。いくら『セとパで違う』と言われていても、やることは一緒。でも、投手が打席に立つから、そこは大きい。DHではなく投手と対戦するから、確実に……ではないけど、アウトは取りやすくなる。逆に、そこで打たれたらダメージは大きくなるかもしれないですけど。自分にはプラスだと考えています」
──自身が打席に立つことについて。
「全然楽しみじゃないですね。できれば立ちたくない(笑)。打席に立つとピッチングのリズムが変わってきちゃうんで。でも、それは大きなマイナスにならないと思います」
──立浪監督は先発ローテの一角としてはもちろん、後輩のお手本としても期待を寄せている。
「立浪監督からは『後輩とかは一切気にしなくていいから、ちゃんと自分の成績を残すことだけ考えてくれ。自分からは教えにいかなくていい』と言われています。もちろん尋ねられたらいろいろアドバイスはできるし、するつもりです」