牧田和久(2)オランダ戦ではタイブレークでメジャーリーガー相手にゼロ封
牧田和久(2013、17年大会出場/元西武、パドレス、楽天、台湾中信兄弟)
侍ジャパン史上、歴代屈指の激戦といっていい。
2017年大会。日本は1次ラウンドを3連勝し、3月12日の2次ラウンド初戦でオランダと対戦した。
オランダは下馬評では伏兵的な存在だったが、シモンズ(エンゼルス)、プロファー(レンジャーズ)ら多数のメジャーリーガーを擁し、大会屈指の強力打線を形成していた(所属はすべて当時)。
試合は三回終了時に5-5となる乱打戦。1点リードで迎えた九回裏に同点に追いつかれ、延長戦に突入した。東京ドームが異様なムードに包まれた十回裏、前回13年大会に続いて抑えとしてマウンドへ。この回を三者凡退に切って取ると、試合はタイブレークに突入した。
WBC独自のルールで無死一、二塁から攻撃がスタート。先攻の日本が十一回表に中田(日本ハム)の2点適時打で勝ち越しに成功。2イニング目となる十一回裏。社会人の日本通運時代、都市対抗でタイブレークを経験していたサブマリンは、ここでも1つのアウトに対する強い執着心と、強靱なメンタルを発揮する。