選手の性格や人間性も、獲得するうえで重要な判断材料 数字だけでは能力は判断できない
要するに野球さえうまければ、性格や人間性はどうでもいいとは考えない。グラウンド内はもちろん、グラウンド外の“瑕疵”は結果としてチームの勝利を遠ざける可能性があるからだ。
例えば、元レンジャーズの有原(現ソフトバンク)や元ブルージェイズの山口俊がそうだった。
日本の情報提供者によれば、2人はともに性格に問題があったとか。有原は日本ハム時代、調子が出ないとマウンド上で不機嫌になり、投球テンポまで極端に悪くなったという。ピンチを迎えてもナインがマウンドに行きたがらなかったのは、そんな有原が怖くて近寄り難かったからだそうだ。実際、レンジャーズの監督は「彼は思うようなパフォーマンスが発揮できないと、試合をノロノロしたペースにしてしまう。それは何度もあったことだ」と批判している。
山口は巨人時代、傷害と器物損壊の疑いで書類送検された。酒に酔ったうえでトラブルを起こすというのは、基本的に気が小さいからだろう。メジャーでもピンチになると、マウンド上で滝のような汗を流していた。
性格や人間性は選手を獲得するうえで重要な判断材料になるし、そういった部分はパソコン上のデータを眺めているだけでは把握できない。数字だけでは選手の能力を判断できないと思う理由はそこにある。
(メジャーリーグ覆面スカウト)