Rソックス中軸に定着した吉田正尚を評価できなくても、我々が責任を取らされることはない
「ルーキーイヤーで、これだけすぐ適応できる選手はなかなかいない」
ワールドシリーズMVPを獲得したゴジラ松井も、こう言って舌を巻いているという。
日本時間6月29日現在、打率.297、8本塁打、39打点。ア・リーグ東地区ではヤンキースと並ぶ老舗強豪球団のレッドソックスで中軸を打っている吉田正尚(29)のことだ。
メジャー1年目の序盤に「ゴロキング」と揶揄された松井だけに、開幕直後から結果を出し続ける吉田の活躍は評価できるのだろう。
わたしは球団に提出したリポートに「打率.280、10~15本塁打」と書いた。具体的な数字は常に控えめ、最低限、これくらいはやるだろうと報告するから、吉田の活躍はだいたい想定内と言えるのではないか。
ミートがうまく、三振が少ない。かつての青木宣親タイプだが、パワーは吉田が上。ただし、肩は弱いし、守備は青木より劣る。そんな趣旨のリポートだった。
昨オフ、ポスティングでメジャー挑戦した吉田に対し、レッドソックスが提示した条件は5年総額約126億円。ウチも含めた数球団が吉田に興味をもち、中には実際にオファーした球団もいくつかあるものの、レッドソックスの金額は飛び抜けていたらしい。