金谷拓実のプレーが男子ツアーに活気 海外挑戦で身に付けた「攻め続ける」姿勢
そして見せ場はタフな17番パー4です。金谷はティーショットを左に曲げてラフ。左足下がりのライで、刻むかと思いました。無理をしなければ最悪でもボギーで済みますが、池に入れた瞬間にダブルボギー以上となるリスクがあり、首位の座を明け渡すことになるからです。
ところが金谷はピンしか見ていませんでした。残り198ヤードを6番アイアンで放ったボールは池をぎりぎり越えて貴重なバーディーを決めました。追いかける方も参ったでしょう。
やはり海外経験をこなしながら、大学の先輩・松山英樹の背中を追って、早く同じ舞台で戦いたいという目標があるからです。今年2月にはアジアンツアーでも初優勝。困難な状況に遭遇しても、逃げず、耐えてクリアしていかなければ世界では勝てない、とよく知っているのです。
1年前の大会(11位)は、海外に挑戦して結果を残せずに相当苦しんでいました。早く結果につなげようと腕の振りも悪かった。それから丸1年が経ち、技術ばかりでなく精神面でも大きく成長したとわかります。