オフィシャル世界ゴルフランキングは問題だらけ LIVゴルフ移籍組を正当評価せず失われる信頼
極端な例で言えば、LIV移籍のS・ガルシアはSI誌64位、OWGR206位。元タイトリスト社長の息子で注目されたP・ユーラインはSI誌51位、OWGR484位とランクが大きくかけ離れた。
世界ランク100位内の出場を非公式に認めるPGA・オブ・アメリカ主催「全米プロ」がSI誌のランクを採用すれば、ガルシアやユーラインもメジャーに出場できただけに、実力選手がチャンスすら奪われているともいえる。OWGRはランキングの信頼性ばかりでなく、トッププロが集うメジャーの価値すらも落としかねない。
SI誌のランキングはLIVゴルフも対象にしており、その計算法にも興味深い点が多い。
SI誌のワールドランキングは過去12カ月のポイントで順位をつける。メジャーに関しては、OWGRと同様に特別扱いだが、他の大会は全て同じポイント配分になる。獲得ポイントは、試合後4カ月未満は100%、4~8カ月70%、8カ月~1年後40%と獲得ポイントは徐々に減ってゆく。
LIVゴルフのように予選カットがない試合は、トップ75%の選手だけポイントを獲得。優勝は試合全ポイントの17.5%、2位10%と徐々に減ってゆく。OWGRが出場選手のストロークゲインを大会ポイントの基準に採用するのに対して、SI誌は各ショットの飛距離を計算するDPSを採用。