年俸5億円エース巨人菅野やっと今季初登板初勝利 水面下で検討された「リリーフ転向」幻に
■経験値が生きるのは…
元エースが想定以上に長いリハビリの時間を要す間、巨人の投手陣は火の車状態だった。
この日の試合前まで、チーム防御率は12球団ワーストの3.96。特にリリーフ陣が安定せず、救援防御率は12球団で唯一の4点台(4.55)で、今も不安は解消されていない。
そこで、チーム内では菅野のリリーフ転向案も検討されたという。
「本来の菅野の状態であれば、リリーフ陣の救世主になり得たと思う。球威、制球力とも抜群で、三振も取れる。例えば菅野が、『魔の八回』と言われる勝ちパターンのセットアッパーに定着すれば、相手にとってはこれほど厄介なこともないでしょう。ただ、リハビリ明けの今の菅野の状態では、連投も強いられるリリーフは酷。巨人はここ11試合で2度のブルペンデーを採用しているように、先発の台所事情も苦しい。まだ万全ではない菅野の状態を考えても、先発の方が、言葉は悪いですが、ごまかしが利くというか、経験値が生きると思います」(前出の橋本氏)
この日の八回には、今季の開幕投手を務めたビーディがリリーフ登板。無安打無失点に抑えた。菅野の年俸5億円。働き場所がどこでも、残り試合は最後まで腕を振らなければ割に合わない。