エ軍GM「トレードせず」明言も緊急補強では満足せず? 今オフの大谷FA流出が加速する可能性
深刻なマイナー有望株の枯渇
ワイルドカード争いを勝ち抜く戦力が整ったとはいえ、貴重なプロスペクトを放出した代償は大きい。ただでさえ、エ軍はマイナーに将来性のある若手が不足しているうえに、育成力も乏しい。毎年、発表される30球団の育成力ランキングでは下位の常連だ。
大谷はPS進出を熱望しているとはいえ、「ヒリヒリする9月」を過ごしたいのは今季だけに限らない。今回、若手を放出して補強した挙げ句、レギュラーシーズン敗退に終われば、大谷の去就に影響するのは必至。
仮にPS進出を果たしたとしても、チーム内の若手有望株が不在という状況では、来季以降の展望が見えず、今季終了後FAになる大谷の移籍を後押しすることになるかもしれない。
「ミナシアンGMはマイナーの再建に力を入れていますが、特に投手に関しては目立った成果は出ていません。即戦力になるプロスペクトもいないのが現状です。例えば今回、獲得したジオリト、ロペスと長期契約するなど大型補強を行わないようなら、大谷はエ軍を見限って移籍を決断するのではないか」(前出の友成氏)
今オフにはFAの大谷を巡って金満球団による総額700億~800億円規模の争奪戦が展開されることが確実視されている。エ軍は大谷を残したことで、逆に大谷に逃げられる可能性があるということだ。