【ボートレース・女子レーサー丸かじり】寺田千恵選手(上)散らかったはずれ舟券をゴミ箱に片づけていた少女時代
1989年のデビュー以来、トップレーサーとして女子のみならずボートレース界全体を牽引してきたのが「てらっち」の愛称でファンに親しまれている寺田千恵選手。そこでご自身の過去・現在・未来について語ってもらった。
◇ ◇ ◇
■父に連れられ若松ボートへ
子どもの頃、若松ボートレース場(北九州市)の近くに住んでいました。当時の若松は造船の町で造船所で働いている人はボートレースをやる人が多かったんですよ。母と再婚した父親も造船の仕事をやっていてボートレースが好きでした。
ボートレース場には小学校3年生の頃から連れていってもらっていました。そこで私が何をやっていたかというと、おじさんたちがばらまくはずれ舟券を集めてゴミ箱に捨てていたんですよ。すると、それを見ていた屋台のおばちゃんが「いい子だね」ってほめてくれた。それがうれしくてボートレース場に行くともっぱらはずれ舟券集めをしていました。当時はそういうイメージしかなくてボート場には行っていましたけど、レースを見た記憶は全くありませんね。