競合必至といわれた大学生最速158km左腕・細野晴希(東洋大)が「外れ外れ1位」だったワケ
だが、それでもスカウトの評価はハッキリ分かれた。
「あれだけの真っ直ぐを投げる左腕は滅多に出てこない」
と、閻魔帳に二重丸をつけた在阪球団スカウトがいれば、
「まだまだコントロールが悪いし、投げたのは1イニングだけ。相手は高校生だから、割り引いて考える必要がある。158キロといっても、真っ直ぐは高校生にもバットに当てられていた。打者はスピードガン表示ほど速さを感じない可能性も考えないといけない」
と、シビアに見る在京球団スカウトもいた。
「オレはいいと思うけどな。確かに騒がれすぎだとは思うけど、あれだけのスピードを出せる投手はそういないし、それだけでも魅力だよ。コントロールが悪いといっても荒れ球は、かえって打者は怖い。ただ、オレはいいとは思うんだけど、そのコントロールの悪さを許容するかは、結局チームの上層部の考え方次第。彼を指名するかどうかは上の判断になってしまう」(パ球団の東日本担当スカウト)
複数球団の競合もあると注目されたが、「外れ外れ」が現時点でのプロの評価。もちろん、それがプロ野球選手としての可能性を決めるものではない。