阪神・岡田監督ようやく取材解禁の舞台裏 もう怖いものなし?今後の報道に忖度生じる可能性
こうして岡田監督とマスコミとの間に隙間風が吹いたわけだが、23日になってついに取材拒否が解かれ、囲み取材が再開された。
その日の朝、在阪スポーツ5紙(日刊、スポニチ、サンスポ、報知、デイリー)がくだんの岡田監督の発言について改めて、「あくまで真意は想定内だった」などと、修正する記事やコラムを一斉に書いた。
「これが岡田監督の心を動かしたのでしょうが、もともと番記者とのコミュニケーションに物足りなさを感じているようです」とは、古株の在阪放送関係者。
「岡田監督は前任時(04~08年)からときどき取材拒否をしていたが、当時はしょっちゅう監督番の記者と一緒に食事をしたり酒を飲んだりして良好な関係を築いていた。お互い意思疎通を図ったのは、『マスコミも戦力』という考えがあるからです。監督番は試合前や試合後も遠征先のホテルに張り付き、移動の飛行機や新幹線にも密着。総理大臣の動静を追う『総理番』のようなものだった。その過程で外食先から宿舎に帰ってきた岡田監督が監督番を見つけて、『一杯飲むか?』と宿舎のバーでごちそうすることも。しかし今はコロナ禍もあって、取材環境が激変しました。食事会など懇親を深める機会は激減。囲み取材も、各社は監督談話の一言一句をインターネットで速報する必要があり、極端に言えば録音するのに精いっぱい。突っ込んだやりとりになりづらい面もあるにはある。かつてウエットだった監督番との関係は、ドライになっているのは確かです」