関大・金丸夢斗 1位指名5球団競合は今年の登板数次第
「現時点の実力で、5球団前後が1位で競合するでしょう。投手が持つべきスキルを高いレベルで兼ね備えています」
こう言うのは、アマ球界に詳しいスポーツライターの安倍昌彦氏だ。
「速い球(最速154キロ)があって、チェンジアップ、スライダー、スプリットなど複数の変化球を常時安定してコントロールできる。コースも左右だけでなく高低も使えるし、走者が出てピンチを迎えてもオタオタしない。牽制、フィールディングもうまい」
そんな逸材に課題はあるのか。
「しいて重箱の隅をつつくなら、しっかりと左打者の内角をつけるかどうかでしょう。西武1位の武内(国学院大)は、大学時代からツーシームで左打者の内角を攻めていた。これがプロの評価を一層、高めました」(安倍氏)
故障に対するケアも求められそうだ。パ球団スカウトが言う。
「昨年のドラフトでは8人の大卒投手が1位指名されました。個々のレベルも高いのですが、故障者が続出し、一軍で元気に投げているのは西武の武内と巨人の西舘(中大)の2人だけ。広島の常広(青学大)も、ファームでのリハビリが続いている。4年時の疲労が蓄積した影響は小さくない。投げた後にしっかりケアをすることも、投手にとっての大事な仕事。まして金丸は2年時から主戦を任されてきたし、3年春には右膝を故障しているだけに、なおさら細心の注意が必要です」