凱旋帰国の久保建英が東京V戦でプレー “花相撲”よりパリ五輪の方が重要ではないのか
スペイン1部で今季6位のレアル・ソシエダが来日して昨29日、国立競技場で東京Vとのフレンドリーマッチを行った。もちろん最大の目玉選手は、日本代表FWの久保建英(22)である。
主戦場の右サイドFWで先発した久保は、序盤から積極的に仕掛けて何度も東京Vゴールに迫った。ソシエダが1-0とリードして迎えた後半2分36秒にベンチに下がったが、スタンドの4万150人の観衆から惜しみない拍手が送られた。もっとも「久保の凱旋帰国を苦々しく思いながら見た人は多い」と某サッカー関係者がこう続ける。
「パリ五輪代表を率いる大岩剛監督は、かねてから久保を中心選手として考えており、久保本人も『3位決定戦で敗退した東京五輪のリベンジを果たしたい』とパリ行きを熱望していた。ところが国内リーグに加えて、1月にカタールで開催されたA代表アジア杯、ベスト16に進出したCL8試合、国王杯3試合など過密日程が続いて疲労困憊。右足太もも裏を痛めて練習を回避する日もあった。プレーも精彩を欠き、4月には『疲労蓄積でクボはスランプに陥った』とクラブ内で言われていた。当初、久保の五輪代表入りを容認していたクラブ側も、一転して『五輪チームへの帯同は拒否』とJFA(日本サッカー協会)に通達。山本昌邦JFAナショナルチームダイレクターが窓口になって折衝を重ねたが、久保自身も五輪出場のリスクを考えてパリ断念を受け入れたばかりですから」