新潟はともかく山形は夏の甲子園「最弱県」でも侮れない? かつて「7-29」の悪夢からの逆襲
47都道府県のうち、夏の甲子園の勝率が最も低いのは山形と新潟で.311。
ところが、山形に関していえば「最弱県」などとは言えないデータがある。
コロナで中止になった2020年を除く過去10大会のうち、初戦敗退は4回だけ。あとの6回は初戦突破どころか、4強が1回、3回戦進出が4回もあるのだ。
山形と言えば1985年夏の甲子園で、東海大山形が桑田真澄、清原和博のいたPL学園(大阪)に7-29で大敗したことが県議会で話題になったくらい。
それ以来、県の高野連が強化に本腰を入れたというのだが、アマチュア野球担当記者がこう言った。
「酒田南、鶴岡東、羽黒などが他の都道府県からの野球留学生を受け入れて強化しましたが、何よりデカいのは13年大会で日大山形が中野拓夢(現阪神)と奥村展征(同楽天二軍コーチ)の二遊間コンビを擁して甲子園で4強入りしたこと。あれ以来、県内の野球のうまい中学生の県外への流出に歯止めがかかった気がしますね。東北は強豪校の交流が盛ん。練習試合だけでなく、下級生同士でリーグ戦を行ったりもしています。全国レベルの仙台育英(宮城)、八戸学院光星(青森)、花巻東(岩手)などに引っ張られるように山形のレベルも上がっているように思います」
ちなみに16日は九里学園と山形商の2校が3回戦に駒を進めた。