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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

ラグビー新生日本代表 直近5試合「1勝4敗」で見えた5つの課題

公開日: 更新日:

 非テストマッチで行われたニュージーランドのマオリ・オールブラックス(MAB)とは1勝1敗とそれなりに成果は出したが、ジョージア、イタリアといったヨーロッパ勢との“ガチンコ勝負”では厳しい教訓を突きつけられた。

 若手を起用しながら手応えをつかんだかに見えたスクラムは、格闘技大国ジョージアに上からのしかかられるように組まれるとこらえることができず、伝統的にスクラムにこだわりを持つイタリアとは、ここぞという場面での集中力に大きな差があった。

 ラインアウトも、モールからトライを狙いながら不発に終わる場面が多かった。唯一の勝利となったMAB戦では、モールにこだわらずPGで3点を刻む戦い方に変えて勝利をつかんだが、イタリア戦では肝心のラインアウトでミスを連発してボールを奪われた。

 ジョーンズHCが就任と同時に掲げた「超速ラグビー」も、相手とコンタクトした接点で強い圧力をかけられて、意図したテンポでボールを出せずに減速。手詰まりを打開しようと使ったキックも精度を欠いた。


 イタリアのFBアンジェ・カプオッツォに不用意なキックからカウンターアタックで独走を許し、そこからトライに結びつけられた36分のプレーはその典型。ストレートをファウルで粘られた剛速球投手が、根負けして投じた甘い変化球を痛打されたようなトライだった。

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