著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

スカウト能力を生かすも殺すもフロント次第…パドレスGMの無能が如実に表れた「残酷な数値」

公開日: 更新日:

 21年までは毎年100敗以上して最下位が続いたのに、今ではヤンキースやレッドソックスをしのぐ強豪に生まれ変わった。

 逆にドラフト指名選手の貢献度が今季前半、最も低かったのはパドレスだ。21年の1巡目指名選手J・メリルが今季大化けしてオールスターにも出場したが、ここ数年プレラーGMが目先の戦力補強に走ってトレードで1巡目指名選手を次々に放出したため、20年までの1巡目指名選手は皆無に。2巡目以下の選手が数人いるだけなので、シーズン前半ドラフト指名組によるWARは「1.6ポイント」で30球団中最下位だった。

 しかも、あろうことか、パドレスがトレードで放出した1巡目指名選手は大半が今季前半、他球団で大活躍しており、彼らのWARの合計は「12.0ポイント」と、オリオールズの1巡目指名選手の合計よりやや劣る程度の凄い数字になっているのだ。

 これはGMが下手なトレードを連発しなければ、今頃パドレスはドジャースと同レベルの強豪になっていたことを示すものだ。パドレスが放出した1巡目指名選手のうち、14年のトレイ・ターナーはフィリーズ、19年のCJ・エイブラムズはナショナルズで今季前半中心選手として活躍。投手では12年のエフリンがレイズ、16年のクワントリルがロッキーズ、17年のゴアがナショナルズ、18年のR・ウェザーズがマーリンズで、それぞれ今季前半エース級の活躍を見せた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇