著者のコラム一覧
永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

【新生エディージャパン検証】ラグビー・パシフィック杯準VもダブルSO不発…負けパターン脱却ならず

公開日: 更新日:

 おまけにフィジーがキックを使ってジャパンを自陣に押し込めたため、ジャパンは自陣からリスキーなアタックを仕掛けざるを得ず、ミスでボールを失っては攻め込まれるパターンが続いて、20分間で31点を失った。

 ハーフタイムを境に、期待が落胆に変わるという、第2次エディ・ジャパンの"負けパターン"を脱却できなかったのである。

 ダブルSOは、本来はそうした負けパターンからの打開策だったはずだが、フィジー戦では控えのメンバーにSOもFBもこなせる山沢拓也や松田力也の名前がなく、大切な勝負所で司令塔が李だけになった。

 つまり、試合のもっとも大切な場面で、ダブルSOは機能しなかったのだ。

 ジャパンは、秋には10月26日に世界ランク3位のニュージーランド・オールブラックスと日産スタジアムで戦い、その後ヨーロッパに遠征。11月9日からフランス(4位)、ウルグアイ(17位)、イングランドとの3連戦に挑むが、現状では、こうした世界トップ10の強豪を倒すには、まだまだ地力が足りない。

 それがジャパンの現在地だと判明したのが、テストマッチ3勝4敗に終わった、サマーシリーズの総括である。

 果たしてジョーンズHCに打開のための秘策はあるのか。注目だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇