女子ラグビー原わか花「反対されるかも…」親戚一丸で祖父に隠した高校からのラグビー挑戦
原わか花(女子ラグビー/24歳・東京山九フェニックス)第2回
ラグビーに挑戦するため、生まれ故郷の新潟を離れ、島根にある石見智翠館へ入学した。
ただし、「反対されるかもしれない」という理由で父方の祖父には内緒にしていたという。
「親戚の方たちも協力してくれました。例えば、2年になる春、ニュージーランドへ半年間の留学が決まった際は、NHKがウチのラグビー部を取り上げてくれたんです。もしかしたら祖父がテレビで目にするかもしれない──。そうなったら大変です。番組の放送日は、母方の祖父母が(父方の)祖父宅に押し掛けて、テレビのないカフェに連れ出してくれたり(笑)。それ以外にもみんなの協力があったから、ラグビーに専念することができました」
中学時代はバレーボールに打ち込み、ラグビーは素人同然だった。石見智翠館は「検索したら一番上に出てきた」(前回参照)ような名門中の名門。初心者はまずおらず、練習メニューは経験者向けに作られていて、ミーティングでは専門用語も飛び交う。最初の1年は「ついていくだけでも必死だった」と振り返る。
転機になったのは、希望制で参加できる学校のプログラム、前述のニュージーランドへのラグビー留学だった。