《城島健司#1》辛口の松永浩美さんを「本当に10年に1人の選手かもしれん」と唸らせた新人時代
城島健司(1)
球団会長付特別アドバイザーを務める城島健司(48)は、僕が打撃投手をしていた1994年ドラフト1位で別府大付高から入団しました。
あれは忘れもしない95年、オーストラリアのゴールドコーストでの春季キャンプ。打撃練習で18歳の城島相手にボールを投げたところ、右翼フェンスを越える逆方向の一発。打撃投手は打たせるのが仕事ですが、それでも高卒ルーキーが春のキャンプで逆方向に柵越えなんて、見たことがありませんでした。
打撃については凄まじいものを持っており、「日本史上最高のスイッチヒッター」と言われた松永浩美さんをうならせたこともあった。当時からバッターとしての素質は「10年に1人」と言われていましたが、松永さんは「城島が10年に1人なら、秋山幸二さんは20年に1人や」と話していました。
しかし、1年目のオープン戦、城島が代打で3球三振をすると、試合後、辛口の松永さんがぼそっとつぶやきました。
「いっちゃん(松永さんは僕をこう呼びます)、あいつ本当に10年に1人の選手かもしれんな」